この講義で学べること
キャバクラでナンバーを目指すなら、「今月は150万円売りたい」と目標を決めるだけでは足りません。
月間売上150万円という数字だけを見ても、今日から何をすればいいのかは分からないからです。
本当に必要なのは、月間目標を「現在決まっている来店予定」「既存客」「新規客」「週間目標」「残り出勤日数」などへ分け、具体的な行動まで落とし込むことです。
月末になって「あと50万円足りない」と気づけば、一人のお客様へ無理なお願いをしたり、焦って営業連絡を増やしたりしやすくなります。
反対に、月初から現在地と予定を確認していれば、無理のない形で修正しやすくなります。
この講義では、ナンバーを目指すキャストが月間売上目標をどのように立て、半月・週間・来店予定・日々の行動まで分解していけばよいのかを解説します。
最初に覚えておきたいポイント
- 月間売上だけを決めて終わらせない
- 現在確定している売上と不足分を分ける
- お客様ごとの来店可能性を整理する
- 月間目標を半月・週間へ分解する
- 売上だけでなく本指名客数や新規客も目標にする
- 月途中で必ず予定と実績を修正する
- 不足分を一人のお客様へ集中させない

売上目標は「願望」ではなく行動計画にする
「今月は200万円売りたい」と考えること自体は悪くありません。
しかし、数字だけ決めて具体的な計画がなければ、目標ではなく願望になりやすくなります。
例えば月間目標が200万円なら、次に考えるのは「200万円を誰が、いつ、どのように作る予定なのか」です。
- すでに確定している来店予定はいくらあるか
- 毎月安定して来店するお客様は何人いるか
- 今月来店可能性があるお客様は何人いるか
- 最近増えた新規客は何人いるか
- あと何日出勤する予定か
このように分解することで、目標が具体的な仕事へ変わります。
まず前月までの自分の実力を確認する
売上目標を決める時は、現在の自分から大きく離れすぎた数字だけを設定しないことも重要です。
まず直近数か月の数字を確認します。
- 月間売上
- 本指名本数
- 本指名客数
- 客単価
- 新規本指名客数
- 出勤日数
例えば最近3か月が80万円、90万円、100万円なら、いきなり300万円を通常目標にすると、行動計画を作りにくくなります。
大きな目標を持つことは構いませんが、「今月現実的にどこまで伸ばすか」と「長期的にどこを目指すか」は分けて考えた方が管理しやすくなります。
目標売上から「確定している売上」を引く
月間目標を決めたら、まずすでに確定している来店予定を確認します。
例えば月間目標150万円に対して、現時点で次のような予定があるとします。
- Aさん:10万円程度
- Bさん:5万円程度
- Cさん:8万円程度
- Dさん:7万円程度
合計30万円程度の見込みがあるなら、残り120万円をどう作るか考えます。
ただし、予定は確定売上ではありません。
お客様の仕事や体調などで予定が変わることもあるため、最初から100%入る前提で考えすぎないことが大切です。
お客様を「確定・可能性あり・未定」で分ける
来店予定を管理する時は、お客様全員を同じ状態として扱わない方が分かりやすくなります。
例えば、次のように整理できます。
- 確定:日時まで決まっている
- 可能性あり:今月行くと話しているが日程未定
- 未定:連絡は取れているが来店予定はない
- 休眠:最近来店が止まっている
このように分けると、誰へどのような連絡をするべきか整理しやすくなります。
確定しているお客様へ何度も来店確認をするより、まだ予定が決まっていないお客様との関係を整える方が必要な場合もあります。
月間目標を半月で確認する
月間目標は、月末まで放置せず半月時点で確認します。
例えば月間目標150万円なら、15日時点で現在いくらなのかを確認します。
ただし、単純に75万円なければ失敗という意味ではありません。
後半に来店予定が集中している月もありますし、イベントや給料日などによって売上の作られ方は変わります。
半月時点で見るべきなのは、「目標の半分を達成したか」だけではなく、「残り半月で目標へ届く予定が組めているか」です。
さらに週間へ分解する
ナンバーを安定して狙うなら、週間単位でも現在地を確認すると修正しやすくなります。
- 今週いくら売上があったか
- 本指名客は何人来たか
- 新しい本指名は増えたか
- 来週の予定は何件あるか
- 予定が空いている日はいつか
- 最近連絡していないお客様は誰か
月末だけで修正するより、一週間ごとに小さく修正した方が焦りを減らせます。
売上だけではなく「客数目標」も作る
月間売上だけを目標にすると、一人のお客様の高額利用へ頼りやすくなることがあります。
そこで、売上と一緒に客数も考えてみましょう。
例えば150万円を目標にする場合でも、10組で150万円を作るのか、30組で150万円を作るのかでは売上構造が異なります。
どちらが必ず正しいということではありません。
重要なのは、自分がどのような顧客構成で売上を作ろうとしているのか理解していることです。
「新規本指名客」の目標も持つ
現在の売上を作るだけでなく、将来の売上も育てる必要があります。
そこで、新しく本指名になったお客様の人数も確認しましょう。
例えば今月の売上目標を達成していても、新しい指名客が0人なら、数か月後の顧客基盤が弱くなる可能性があります。
- フリー客との新しい接点
- 場内指名数
- 連絡先交換数
- 2回目の来店
- 新規本指名客数
現在の売上と未来の売上を同時に作る意識が重要です。
客単価だけで不足分を埋めようとしない
目標との差が見えると、「あと20万円足りないから、誰かに20万円使ってもらおう」と考えやすくなります。
もちろん、お客様が自分の意思で大きく利用してくれることもあります。
しかし、不足分を毎回一人のお客様へ負担させる形では、長期的な売上は不安定になりやすくなります。
売上は次の要素を組み合わせて考えます。
- 来店するお客様の人数
- 一人あたりの来店回数
- 一回あたりの利用金額
- 新しい指名客
客数・頻度・単価のどこを改善するかによって行動が変わります。
目標との差をお客様へそのまま背負わせない
「あと30万円だから30万円使って」と考えるのではなく、自分の顧客全体と残り日数を見てください。
一人のお客様へ無理をさせるより、複数のお客様との関係を長く育てる方が安定した売上につながります。
出勤日数から必要な数字を考える
残り出勤日数も重要です。
例えば残り売上60万円、残り出勤10日なら、単純平均では一出勤あたり6万円です。
もちろん毎日6万円を作る必要はありません。
10万円の日もあれば0円の日もあります。
ただ、残り日数で割ることで、現在の目標がどの程度現実的なのか判断しやすくなります。
来店予定が少ない日は「新規を作る日」にする
毎日自分のお客様が来るとは限りません。
予定がない日に「今日は売上がない」と考えるだけではなく、新しいお客様を作る日に切り替えることもできます。
- フリー席を丁寧に接客する
- 場内指名を狙う
- 連絡先を交換する
- 接客後に特徴を記録する
- 営業後にお礼を送る
今日の売上にならなくても、翌月以降の本指名につながれば意味があります。
月前半に予定を全部使い切らない
月初に来店予定が多いと安心しやすくなります。
しかし、前半だけで既存客へ集中して来店をお願いすると、後半に予定がなくなることがあります。
お客様それぞれの来店ペースを考えながら、一か月全体を見て予定を作る意識も必要です。
もちろん、予定を意図的にずらせない場合もあります。
大切なのは、前半が良かったからと安心せず、後半の予定まで確認しておくことです。
イベント月は通常月と目標の作り方を変える
バースデーや店舗イベントがある月は、通常月より大きな売上目標を設定することがあります。
しかし、イベント月の売上をそのまま翌月の通常目標にすると、無理が出る場合があります。
イベントによる売上と、通常営業で安定して作れる売上は分けて考えると分かりやすくなります。
「イベントでどれだけ作るか」と「普段の顧客だけでどれだけ作れるか」の両方を確認しましょう。
途中で目標を修正してもいい
月初に決めた計画が、そのまま月末まで進むとは限りません。
予定していたお客様が来られなくなることもあれば、予想していなかった新しいお客様が本指名になることもあります。
そのため、計画は途中で修正して構いません。
- 確定予定が減った
- 新しい指名客が増えた
- 売上が予定より早く進んでいる
- 出勤日数が変わった
- イベント予定が追加された
目標を持つことと、一度作った計画に固執することは別です。
売上目標だけで自分を評価しない
例えば目標150万円に対して140万円だった場合、「10万円足りなかったから全部失敗」と考える必要はありません。
その月に新しい本指名客が増え、翌月の予定も増えているなら、顧客基盤は強くなっている可能性があります。
逆に150万円を達成していても、一人のお客様が120万円を作り、新しい顧客が増えていないなら、翌月以降は不安定かもしれません。
目標売上と一緒に、その中身まで確認してください。
月間売上計画の作り方
実際に計画を作る時は、次の順番で整理すると分かりやすくなります。
- 月間売上目標を決める
- 直近数か月の実績を確認する
- 確定している来店予定を整理する
- 今月来店可能性があるお客様を整理する
- 目標までの不足額を確認する
- 本指名客数・新規客の目標も決める
- 半月・週間へ分解する
- 残り出勤日数を確認する
- 一週間ごとに実績と予定を修正する
- 月末に結果と原因を振り返る
月間150万円を目指す場合の考え方
例えば月間150万円を目標にするとします。
計画例
- 月間目標:150万円
- 確定している来店予定:40万円程度
- 来店可能性がある既存客:50万円程度
- 残り必要売上:60万円程度
- 新規本指名客目標:3人
- 残り出勤:15日
この場合、残り60万円を一人のお客様へお願いするのではありません。
既存客の来店、新規客の再来、出勤中のフリー接客などを組み合わせながら作っていきます。
数字はあくまで一例です。店舗の価格帯、顧客層、出勤日数などによって適切な目標は変わります。
売上目標を立てる時のチェックリスト
- 直近3か月程度の売上を確認した
- 自分の本指名客数を把握している
- 今月の売上目標を決めた
- 確定している来店予定を整理した
- 来店可能性があるお客様を整理した
- 目標までの不足額を確認した
- 残り出勤日数を確認した
- 半月時点の予定を確認した
- 週間単位の行動へ落とした
- 新規本指名客の目標も設定した
- 一人のお客様へ売上を依存していない
- 翌月につながる顧客も増やしている
売上計画でやりがちな失敗
- 「今月200万円」と決めるだけで終わる
- 前年や前月の数字を確認しない
- 来店予定をすべて確定売上として計算する
- 月末まで途中経過を見ない
- 売上だけで客数を見ない
- 新規客を増やす目標がない
- 不足額を一人の太客へお願いする
- 他のキャストの順位だけで目標を変える
- イベント月と通常月を同じ基準で考える
- 未達だった理由を振り返らない
月末より月初の準備がナンバー争いを変える
ナンバー争いというと、月末の追い込みをイメージする人もいます。
もちろん最後まで数字を追うことは大切です。
しかし、毎月月末になってから焦っている状態では、お客様へ負担をかけやすくなります。
本当に安定しているキャストは、月初から来店予定を確認し、途中で数字を修正しています。
月末に強い営業をするのではなく、一か月を通して少しずつ予定と顧客を積み上げることが重要です。
現役店長からのアドバイス
ナンバーを目指すキャストには、「月末に数字を見る人」ではなく「月初から数字を作る人」になってほしいと思います。
例えば月間150万円が目標なら、150万円という数字だけを見るのではありません。
今決まっている予定はいくらあるのか。
まだ予定になっていないお客様は何人いるのか。
最近増えた新規客は何人いるのか。
あと何日出勤できるのか。
ここまで分けると、「今週何をするべきか」が分かります。
そして一番避けてほしいのは、月末に足りない数字を一人のお客様へ全部お願いすることです。
一度は助けてもらえるかもしれません。
しかし、毎月それを繰り返せばお客様も疲れます。
トップクラスを長く続けるなら、客数、来店頻度、単価、新規客をバランスよく育て、月初から予定を積み上げる方が強いです。
目標は自分を追い込むための数字ではありません。
「今どこにいて、次に何をすればいいのか」を判断するために使ってください。
今回のまとめ
ナンバーを目指すキャストは、月間売上目標を決めるだけでなく、実際の来店予定や顧客数、残り出勤日数まで分解することが重要です。
まず直近の実績を確認し、確定している予定、来店可能性がある既存客、新しい指名客、目標までの不足額を整理しましょう。
さらに月間だけでなく、半月・週間でも進捗を確認すれば、月末に突然焦る状態を減らせます。
売上だけでなく、本指名客数や新規指名客の増加も一緒に管理し、一人のお客様へ依存しない顧客基盤を育てていくことが、長くナンバーを狙えるキャストにつながります。